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交通事故による治療費については,治療に必要かつ相当な実費が賠償の対象になります。
例えば,事故による怪我の治療に加えて事故とは関係のない腰痛の治療をした場合には,腰痛の治療に関する費用は賠償の対象にはなりません。
交通事故による治療であっても,健康保険を利用することが可能です(ただし,労災事故の場合は除きます。)。健康保険を利用する場合には,自分の加入している健康保険組合等に第三者行為による傷病届を出す必要があります。交通事故につき過失割合がある場合には健康保険を利用した方が治療費が抑えられるため,最終的に受領できる賠償額が多くなるため,健康保険を利用した方が良いでしょう。
頸椎捻挫・腰椎捻挫などいわゆるむち打ち症の場合,整形外科ではなく整骨院・鍼灸院へ通われる方がおられますが,治療は医師の指示に基づき行われるべきものですので,必ず整形外科に通うようにしましょう。
整形外科の医師が整骨院・鍼灸院の施術が必要であると判断し,通うように指示があった場合に限り,整骨院・鍼灸院に通うことが望ましいです。このような指示を受けずに整骨院・鍼灸院に通うと,後に保険会社が治療費の支払いを拒んだり,後遺障害の認定にあたり不利益な扱いを受ける可能性があるため注意が必要です。